2009 年 9 月 のアーカイブ

第3回<講演 & シンポジウム>夢と挫折の近代都市 ― 与謝野夫妻の東京 (終了)

2009 年 9 月 20 日 日曜日

東京都は現在、1300万人が暮らす世界有数の大都市です。この東京が一国の首都となったのは、言うまでもなく明治新政府が置かれて以来。全国から立身出世や成功を目指す人々が上京し、それは文学を志す者も同様でした。

明治20年代に詩歌ジャンルの目覚ましい旗手となった京都出身の与謝野鉄幹もその一人です。詩歌集『東西南北』により名声を確立後、33年4月には「明星」を創刊し綺羅星のごとき才能を擁します。出身地をみると、与謝野晶子は大阪、北原白秋は福岡、石川啄木は岩手、木下杢太郎は静岡と様々。明治とはこうした地方出身者が鬱勃たるエネルギーを発露した時代でもあったのです。

人口流入の激しさから1920年(大正9)には370万人となった東京。3年後に関東大震災が起こり下町を中心に壊滅的な被害を受けると人々は郊外へと住宅地を求め宅地化が進みました。

与謝野寛(鉄幹)・晶子の夫妻はこのような時代の流れに沿うように渋谷から、千駄ヶ谷、駿河台、麹町、富士見町、荻窪へと転居していきます。変化やむことのない東京に暮らし、数多くの作品を残した与謝野夫妻は、ここで何を得、何を失っていったのでしょう。それを考えることは文学に生きた二人の息づかいを確認するだけでなく、近代東京という巨大な生命体が文学者に何を与えたかを検証することでもあると思うのです。

昨年に続き文化学院のご協力をえて開催できることになりました。多くの方々にご参加いただけることを期待しています。

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●日時● 2009年11月22日(日)13時15分~17時 (12時30分開場)

●場所● 文化学院 ホール階(13F)地図はここをクリックしてください

東京都千代田区神田駿河台2-5
最寄りの駅は以下のうちのいずれかです。
・JR「御茶ノ水」駅 御茶ノ水橋口より徒歩5 分
・東京メトロ丸の内線「御茶ノ水」駅より徒歩6 分
・東京メトロ千代田線「新御茶ノ水」駅 B1出入り口より徒歩6 分

●会費● 2,000円(資料代含む)  ●定員● 300人

●プログラム●

13:15 挨拶 与謝野馨  (文化学院院長 予定)
13:30~14:30 講演 「晶子の生きた東京」
松平盟子(歌人)
14:35~14:55 箏演奏 横山裕子
「箏の音にのった与謝野晶子~宮城道雄作品より」
14:55~15:15 休憩
15:15~16:45 シンポジウム「寛・晶子にとっての東京」
永岡健右(日本大学教授)、
坂井修一(歌人・東京大学大学院教授)
西川恵(毎日新聞社専門編集委員)
司会:内藤明(歌人・早稲田大学教授)
16:45~17:00 質疑応答
17:00 閉会挨拶  平出洸(平出修研究会主宰)
**** 【総合司会】 萩原茂(吉祥女子中学校高等学校教諭)
●申し込み● 「明星研究会」事務局あて。
ネット上での受付は11月20日まで(先着順)。
それ以後は22日当日、空席次第で会場で直接受け付けます。
宛先メールアドレスはapply (at) myojo-k.net
メールの件名を「明星研究会申し込み」とご記入いただき、
氏名と住所(都道府県および市町村名まで)をご連絡ください。<主催> 明星研究会  <世話人>平出 洸  <後援>文化学院