2024 年 9 月 19 日
1910年(明治43)、明治天皇への暗殺計画が準備されたかどで、首謀者に見做された思想家の幸徳秋水、その内縁の妻で新聞記者の菅野スガ子らが逮捕されました。同時に、社会主義者、無政府主義者が全国で多数捕らえられます。翌年1月には十分な審理を受けることなく12名が絞首刑、12名が終身刑の判決を受けました。いわゆる大逆事件です。
強権的な思想弾圧事件は当時の人々を驚かせ、文学者にも大きな衝撃を与えました。その一人が石川啄木。啄木は「明星」同人の弁護士・平出修にひそかに陳弁書を閲覧させてもらいます。平出は大逆事件の弁護人でした。また獄中の菅野スガ子は与謝野晶子の熱烈なファンで、平出はスガ子のために晶子の歌集を差し入れてもいます。スガ子は感謝の手紙を平出に送りました。あらためて思うのは、平出修はいわばこの事件における文学者側のキーマンでした。
平出修の子孫で、今年5月に逝去された平出洸さんを偲び、今回は開催いたします。
対面とZoomとのハイブリッドで開催いたします。以下のサイトからお申し込み下さい。
●プログラム● 講演
「〈平出修研究会〉の沿革~平出洸氏を偲んで」 中川 滋(平出修子孫)
「大逆事件・啄木・平出修」 池田 功(国際啄木学会会長・明治大学教授)
「晶子とスガ子~修を介して交差した二人」松平盟子(歌人)朗読:津田真澄(劇団青年座)
●日時● 2024年12月8日(日)14時~16時30分 開場:13時30分
●場所● 以下の二通りです
申込フォームでご希望を選んでください
① ワイム貸会議室 お茶の水 Room B (定員80名)
千代田区神田駿河台2-1-20御茶ノ水安田ビル4階
JR中央線・総武線「御茶ノ水」駅 御茶ノ水橋口 徒歩2分
② Zoom オンライン (定員100名)
●申し込み手順● 下記 ① から ② へ進んでください
1.以下の口座に、参加費一人2千円、をお振り込み願います
三井住友銀行 下丸子支店
(普通)3897723
受取人名:AKIKO 2005 YEAR ダイヒヨウ マツダイラ メイコ |
2.お振込み後に、下記にアクセスして必要事項を記入し送信していただいてお申し込みが完了します。オンラインの方には前日を目途にZoomアクセス先をメールで送ります
https://bit.ly/3Zq5wBq |
●申し込み〆切● 12月1日(日)15:00(定員100名)
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会場に直接いらっしゃる方は当日資料をお渡しします
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2024 年 8 月 7 日
明星研究会事務局では、例年秋冬のシンポジウムを催しておりますが、 涼しい秋を待つ前に、今年から初めて真夏の企画を立ち上げます。
「真夏の清涼勉強会」と名付けました!
今回は、戦後の女性歌人による生き生きとした活動を丹念に検証した 濱田美枝子著『女人短歌』(書肆侃侃房)を、著者みづから語っていただきます。
タイトルは、
【小さなるものの芽生え「女人短歌」―草創期の理念の発展的展開】
明治期に与謝野晶子が拓いた女性短歌の可能性を、戦後新たな形で展開させた「女人短歌」の人々の先進性とその意欲に、ぜひ注目していただきたいものです。
以下は著者の濱田美枝子さんからのメッセージです
***********************
1949年4月、戦後の解放感と新たな時代精神を模索する女性歌人たちは「女人短歌会」を発足した。所属する短歌結社は別々で、まさに越境的な集団といえる。
同年9月には機関誌「女人短歌」を創刊した。創刊にあたり、若山喜志子、生方たつゑ、五島美代子、長澤美津ら18人の発起人が
趣意書「女人短歌設立の趣旨」を全国の女性歌人に向けて発信。
これに応じて、北海道から京阪神まで10か所で地方支部が設立するという大きな反響があった。
「女人短歌」を母体とする歌集の刊行も続いた。彼女たちの堅実な歩みは、歌壇において、自己表現を通じて自己実現を図れる場として、女性たちが主体となって男性たちをも巻き込んでフェミニズム史においても特筆すべきムーブメントを巻き起こした。
女性自身がまず実力を蓄えるという基本的な土台作りに取り組むことから始めて、内実を伴った女性歌人の活躍の場を確保していくことを目指したのである。この過程について述べたい。
また、草創期の歌人たちが掲げた宣言文が、途中で消えていったが、その意味について述べたい。そして、現代の女性歌人たちの現状との関連等について、最後に皆さんのご意見をぜひ伺いたい。
2024年8月3日〈 濱田美枝子 〉
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●プログラムとタイムテーブル
2024年8月17日(土)
15:00 司会者からの挨拶
15:05~16:30 濱田美枝子さんお話
16:30~17:00 質疑応答
●使用ツール● Zoom ●参加費●1,000 円 ●定員●100名〈先着順〉
●参加申し込み手順● 下記1から2へ進んでください
1.以下の口座に、参加費一人1千円、をお振り込み願います
三井住友銀行 下丸子支店
(普通)3897723
受取人名:AKIKO 2005 YEAR ダイヒヨウ マツダイラ メイコ |
2.お振込み後に、下記Googleフォームにアクセスし、必要事項を記入して送信。これにてお申し込みは完了します
16日夕方以降にZoomのアクセス先、資料をメールで送ります
https://bit.ly/4dznfdm |
●ご注意●上の流れの1.銀行振り込みのあと、必ず2.のGoogleフォームにアクセスして必要事項をご記入後送信してください。でないと当日のZoomアクセス先情報が届きませんのでよろしくお願いいたします。
●締め切り● 8月16日(金)17:00 定員に達した場合は締め切りを早めます
●主催●明星研究会
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2024 年 3 月 20 日
いま一番新しい「明星」approach~落合直文・石川啄木・吉井勇
時代の変化に応じて、どんなジャンルも新たな羅針盤を求め、獲得しようとします。そのひそみに倣えば、かつて「明星」に集い、そこから巣立った歌人、詩人たちは皆、変貌激しい新時代への扉を言葉によって開こうとした人たちでした。
そこで今回は、前半では若手・中堅の実力派として活躍中の歌人、研究者3人の皆さんに、落合直文・石川啄木・吉井勇への最新の見解を語っていただきます。昨年『落合直文の百首』を上梓した梶原さい子さん、新たな啄木研究への期待を担う塩谷昌弘さん、鮮度の高い短歌評論を展開する土岐友浩さんに、存分に語っていただきます。
後半では3人の見解を踏まえて、明星系文学の21世紀における可能性と展望を、明星研究会の細川光洋と松平盟子が総括的に検討します。
Zoomによるオンラインでの開催。多くの皆さまのご参加をお待ちしています。
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●日時● 2024年5月11日(土)13:30~16:30 (13:00に受付開始)
●プログラム●
Ⅰ 13:30 挨拶
Ⅱ 13:35 ~15:35 講演「新しく出会う、直文・啄木・勇」
梶原さい子「落合直文 再発見」(歌人)
塩谷昌弘 「啄木と俗謡―小説「葬列」のしらべ―」(盛岡大学准教授)
土岐友浩 「吉井勇の幽玄」(歌人)
Ⅲ 15:45 ~ 16:30 対談「次世代が照射するあらたな読み」
細川光洋(静岡県立大学) 松平盟子(歌人)
Ⅳ 16:30 挨拶 ・終了後登壇者を含めた意見交換( 30分程度)を予定
●使用ツール● Zoom ●参加費●2,000 円 ●定員●100名〈先着順〉
●参加申し込み手順● 下記1から2へ進んでください
1.以下の口座に、参加費一人2千円、をお振り込み願います
三井住友銀行 下丸子支店
(普通)3897723
受取人名:AKIKO 2005 YEAR ダイヒヨウ マツダイラ メイコ |
2.お振込み後に、下記Googleフォームにアクセスし、必要事項を記入して送信。これにてお申し込みは完了します
前日を目途にZoomのアクセス先、資料をメールで送ります
https://bit.ly/49M87bg |
●ご注意●上の流れの1.銀行振り込みのあと、必ず2.のGoogleフォームにアクセスして必要事項をご記入後送信してください。でないと当日のZoomアクセス先情報が届きませんのでよろしくお願いいたします。
●締め切り● 5月9日(木)20:00 定員に達した場合は締め切りを早めます
●主催●明星研究会 ●協力●落合直文顕彰会 香美市立吉井勇記念館 国際啄木学会 日本現代詩歌文学館 与謝野晶子倶楽部
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2023 年 10 月 3 日
関東大震災の衝撃 ~ 表現者が見たもの
関東圏に甚大な被害を及ぼした関東大震災から、今年でちょうど100年。多くの建物が倒壊し、道路は寸断、死傷者の殆どは火災によるものだったと検証されています。
被災した人々には、当然ながら文学者も含まれます。彼ら彼女らはこの稀有な体験をどのように受け止め、そこから何を学び、その後の文学活動はどのように展開したでしょうか。
今回は、関東大震災の衝撃が文学者にもたらしたものについて多角的に考えたいと思います。
本年、『震災日録―記憶を記録する』(岩波新書)『聞き書き・関東大震災』(亜紀書房)を上梓された作家の森まゆみさんには、「わが町の関東大震災―犀星も野上弥生子も芥川もいた」と題するお話をうかがいます。
第2部は、歌人による鼎談をおこないます。明星研究会から、松平盟子が「晶子の『瑠璃光』は有島武郎の死と関東大震災を抱き合わせた挽歌集」、前田宏が「大震災と歌壇の刷新─同人誌『日光』の誕生」、米川千嘉子が「大震災と岡本かの子『浴身』」をテーマとし、存分に語り合います。従来にない新たな見地を展望できれば幸いです。
遠方から視聴される皆さまにお応えすべく、今回もZoomにて開催いたします。参加を希望される皆さまは以下のサイトからお申し込み下さい。
●プログラム●
第1部 講演
「わが町の関東大震災―犀星も野上弥生子も芥川もいた」 森まゆみ(作家)
第2部 鼎談
「歌人たちは大震災をどう詠み、何を考えたか? 晶子・白秋・夕暮・かの子」
松平盟子(歌人) 前田宏(歌人) 米川千嘉子(歌人)
●日時● 2023年12月3日(日) 14時~16時30分
●場所● Zoomオンラインで開催します
●申し込み手順● 下記1から2と進んでください
1.以下の口座に、参加費一人2千円、をお振り込み願います
三井住友銀行 下丸子支店
(普通)3897723
受取人名:AKIKO 2005 YEAR ダイヒヨウ マツダイラ メイコ |
2.お振込み後に、下記にアクセスして必要事項を記入し送信していただいてお申し込みが完了します。前日を目途に当方からZoomのアクセス先をメールで送ります
https://bit.ly/3ZEktOk |
●申し込み〆切● 11月30日(木)15:00(定員100名)
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●協力・後援●
落合直文顕彰会 日本現代詩歌文学館 秦野市教育委員会・前田夕暮記念室 与謝野晶子倶楽部 日本現代詩歌文学館 (shiikabun.jp) 今後順次追加してまいります
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2023 年 1 月 13 日
20代から60代に至るまで歌を詠み続けた与謝野晶子は、人生に20冊以上の歌集・詩歌集を刊行し、歌論書・注釈書も世に送りました。誰もが知る歌人晶子の輝かしい成果です。
しかし同時に晶子が評論家の顔を持ち、30代から50代後半まで実に15冊もの評論感想集を世に送り出したことを知る人は、現代どれくらいいるでしょう。明治末年に西欧を歩き、帰国後は大正デモクラシーの風を背に受けながら女性の自立を説き、立ち遅れた教育に物申し、社会矛盾に異を唱える姿勢は、平塚らいてうや伊藤野枝らとはまた違う立場から、時代を筆で切り開こうとするものでした。
昨年、松村由利子さんが上梓した『ジャーナリスト与謝野晶子』は、こうした晶子像を鮮明にする優れた著書といえるでしょう。今回の講演は松村さんにお願いしました。
また『近代日本における私生活と政治 与謝野晶子と平塚らいてう』の著者で日本思想史研究者の小嶋翔さんと、『エリゼ宮の食卓』(サントリー学芸賞)など多数の著書をもつジャーナリストの西川恵さんの対談も大変楽しみです。
多くの皆さまのご参加をお待ちしています。
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●日時● 2023年3月25日(土)14:00~16:30 (13:55にZoom入室)
●参加方法● 以下のGoogleフォームからお願いします bit.ly/3H61Xa6
●締め切り● 3月23日(木)20:00 定員に達した場合は締め切りを早めます
申し込まれた方にZoomのアクセス先をメールで前日までにお送りします
●使用ツール● Zoom ●参加費● 無料 ●定員●100名〈先着順〉
●プログラム●
14:00~14:05 開会挨拶 長谷川と茂古
14:05~15:00
第一部 講演「与謝野晶子と大正デモクラシー」 松村由利子(歌人)
15:00~15:10 休憩
15:10 ~16:30
第二部 対談「晶子とその時代~社会、思想、世界を思索する眼差し」
小嶋翔(日本思想史研究者・吉野作造記念館主任研究員)
西川恵(ジャーナリスト・毎日新聞社元外信部部長)
司会:松平盟子(歌人)
16:30 閉会挨拶 松平盟子
終了後質問コーナー(司会:松平)18時ころまで実施しました
●主催●明星研究会
●共催●吉野作造記念館
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2022 年 9 月 29 日
子沢山という言葉どおり、多くの子供に恵まれた与謝野晶子は、生涯に13人の子供を産み、11人を育てました。満年齢でいえば23歳から40歳まで妊娠と出産を繰り返し体験したのです。その時期に多くの仕事を成し遂げたことを考え合わせると、なんとも凄まじいエネルギーの持ち主であったと感嘆せざるを得ません。
その晶子が、幼年向けの童話や少女向けの物語を書いたことは、案外知られていません。『おとぎばなし少年少女』(明治43)、『八つの夜』(大正3)、『うねうね川』(大正4)など。もちろん、子供を詠んだ歌や詩もたくさん残しています。
いわゆる〈童話作家〉の呼称を与えられなかった晶子ですが、多くの子供を持つことで知った深い愛、成長への喜び、人知れず味わった悲哀は、多くの作品の中に脈打っているように感じられます。子供たちの存在が晶子に与えたものの意味、その作品に秘められた思いについて、今あらためて考えてみたいと思います。
●プログラム●
第1部 講演「児童文学史からみる晶子作品」
佐藤宗子(千葉大学名誉教授・児童文学者)
*童話朗読「金魚のお使い」「八つの夜」
(古谷円)
第2部 対談「子どもへの眼差し、少女への情愛」
松平盟子(歌人) 細川光洋(静岡県立大学)
*資料朗読(大沢優子)
●日時● 2022年11月27日(日) 14時~16時30分
●場所● Zoomオンラインで開催します
●参加申込● 以下のサイトから事前にお申し込み下さい
定員100名・先着順 https://forms.gle/3B3tXxsXHitjx8wL6
●申込〆切● 11月25日(金)20:00
定員100名に達した場合は〆切を早めますのでご了解ください
申し込まれた方にZoomのアクセス先をメールで送ります
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2022 年 1 月 20 日
与謝野晶子を偲ぶ大きな区切りを迎えた今年です。その名を世に轟かせた『みだれ髪』から遺歌集『白桜集』まで、生涯に詠み残された歌数は2万首とも、時に5万首とも語られますが、晶子短歌の全貌もまたその魅力も語り尽くされてはいません。
そこで今回は晶子の生地、大阪・堺市の与謝野倶楽部との共催により、オンラインならではの地域を超えた企画を考えました。「利晶の杜 与謝野晶子記念館」のご協力を得て、現地の雰囲気も味わっていただきます。
さらに、現在第一線で活躍する若手中堅の歌人たちに、晶子短歌を自由に、深く、多角的に語り合っていただきます。 多くの皆さまにご参加いただけますよう念じております。
●プログラム●
第一部 いま『白桜集』に迫る―堺市・与謝野晶子記念館から
●「『白桜集』は寛への鎮魂の書であった」
太田登(天理大学名誉教授・与謝野晶子倶楽部会長)
●「随筆『故郷と父母』から晶子の思いを読み解く」
矢内一磨(与謝野晶子記念館学芸員)
●「『白桜集』の名歌を堺の言葉で朗読する」勺禰子(歌人)
第二部 私が出会った晶子短歌
大森静佳、染野太朗、山木礼子、司会・米川千壽子
●日時● 4月3日(日) 14時から16時30分
●場所● Zoomオンラインで開催
●参加申込● Googleフォームで、以下からお願いいたします。
定員300名で先着順
https://bit.ly/3nCtTIc
●申込〆切● 4月2日(土)20:00
定員300名に達した場合は〆切を早めますのでご了承ください
申し込まれた方にZoomのアクセス先をメールで前日までにお送りいたします
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2021 年 10 月 14 日
晶子の恋歌が放った光と力~森鴎外と吉井勇の『みだれ髪』
恋の詩歌を読みたい。時代にふさわしい恋の詩歌を。近代には近代の新しい恋があり、それをみずみずしく表した言葉を誰か見つけてほしい。それを読みたい、抱きしめたい。
――文学を愛する者たちは日清戦争で勝利を収めて以後、一種の時代的高揚感のうちにまだ見ぬそれを求めるようになります。その夢を最初に叶えたのが島崎藤村の詩集『若菜集』(明治30年)、次いで薄田泣菫の詩集『暮笛集』(明治32)でした。
二人の詩人の言葉に酔った晶子はやがて与謝野鉄幹と出逢い、1年後には『みだれ髪』を世に送り出します。20世紀初年(明治34年)夏に刊行の『みだれ髪』は、まさに読者に待たれていた歌集だったといえるでしょう。痛罵も浴びせられましたが、喝采の拍手はさらに大きく、多くの読者のうちには森鷗外、吉井勇もいました。
『みだれ髪』120年に当たる今年、あらためてその魅力を考え、晶子、鷗外、勇の関わりに光を当てたいと思います。
●プログラム●
第1部 吉井勇と森鷗外訳『即興詩人』 細川光洋(静岡県立大学教授)
第2部 『みだれ髪』の晶子と鷗外、その深く豊かな交わり
坂井修一(歌人) 松平盟子(歌人)
●日時● 11月27日(土) 14時から16時30分
●場所● Zoomオンラインで開催します
●参加申込● 以下のサイトから事前にお申し込み下さい 定員100名で先着順となります
https://forms.gle/hXQ1ZZQLUvT8s1Hg9
●申込〆切● 11月26日(金)20:00
定員100名に達した場合は〆切を早めますのでご了承ください
申し込まれた方にZoomのアクセス先をメールで送ります
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2021 年 3 月 3 日
なんたって恋! とっても恋!~『みだれ髪』120年
『みだれ髪』は時代の呼び声に促され、そして熱望された歌集だった。晶子短歌の原点には、美術界のうねりや翻訳文学の隆盛が大きく関わっていました。今回はそのあたりにスポットを当て、『みだれ髪』の新たな魅力を考えてみます。
パリ万博が開かれた1900年4月、与謝野鉄幹は雑誌「明星」を創刊。パリ万博に出展される美術品は、前年秋に黒田清輝らを中心とする「白馬会」展覧会で披露され、彫刻では高村光雲の作品も選ばれました。息子の光太郎が「明星」創刊ほどなく同人となったことは、鉄幹にとって無意味だったとは思われません。
西洋からもたらされた〈芸術〉という概念がようやく日本に根付いた時代、〈恋愛〉もまた同様の新しさで文学者、詩人たちの心を捉えていました。鉄幹はこれまでにない文芸雑誌を創るために、恋愛をまとった詩歌を必要とし、それを彩る西洋的な美を求めたのではないでしょうか。鉄幹、晶子、登美子をめぐる恋のトライアングルから登美子が消え、晶子の上京によって成就するドラマティックな恋物語は、その直前に「文壇照魔鏡事件」という手痛い代償を払いはしましたが、それを上回る豊かな実りとしての歌集『みだれ髪』を生みました。旧派和歌の軛を逃れ羽ばたいた晶子短歌の鮮烈さとは、フランス絵画の外光派とアールヌーヴォー、翻訳を通して知った西洋的なるものへの憧れを吸収して、20世紀初年の1901年を華やかに彩ったのでした。
コロナはまだ終息しそうもありません。昨年秋の明星研究会オンライン・イベントに引き続き、今年の第15回「与謝野寛・晶子を偲ぶ会」もZoomで開催します。
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●日時● 2021年3月27日(土曜)15時00分~17時00分 (14時50分に受付開始)
●参加方法●
こちらの申込フォームにメールアドレスと氏名を書いていただいて
申し込まれた方にZoomのアクセサ先情報をメールで送ります
こちらの申込フォーム(クリックすると出てきます)にメールアドレスと氏名を書いていただいてお申し込み下さい 明星研究会MLでも告知いたします
●〆切● 3月26日(土)24:00 申し込まれた方にZoomへのアクセス情報をメールで送ります
●使用ツール● Zoom ●参加費● 無料
●プログラム●
Ⅰ 15:00 挨拶
Ⅱ 15:05 ~16:05
講演「晶子の恋は、紫 ~詩歌と美術と翻訳のマリアージュ」
松平盟子(歌人)
Ⅲ 16:15~17:00 質問コーナー
司会:米川千壽子(歌人)
<協力> 与謝野晶子倶楽部 国際啄木学会
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2020 年 11 月 2 日
「明星」創刊120年~ 鉄幹・晶子から野枝へ
例年、晩秋に開催しているシンポジウムは、新型コロナウイルス感染の終息が見込めないため、残念ながら中止とさせていただきます。
その代わり、初の試みとしてオンラインによるイベントをおこないます。
●日時● 2020年11月22日(日)16時00分~17時30分(15時50分に受付開始)
●参加方法● 明星研究会メーリングリスト&ホームページで告知します
こちらの申込フォームにメールアドレスと氏名を書いていただいて
申し込まれた方にZoomのアクセサ先情報をメールで送ります
●〆切● 11月18日(水)申し込まれた方にZoomのアクセサ先情報をメールで送ります
●参加方法● 明星研究会メーリングリスト&ホームページで告知します
こちらの申込フォームにメールアドレスと氏名を書いていただいて
申し込まれた方にZoomのアクセサ先情報をメールで送ります
●〆切● 11月15日(日)申し込まれた方にZoomのアクセサ先情報をメールで送ります
●使用ツール● Zoom ●参加費● 無料
●使用ツール● Zoom ●参加費● 無料
●●内容●●
Ⅰ 16:00 挨拶
Ⅱ 16:05 ~16:35
【レクチャー】「〈明星〉創刊 ~ チャレンジャー鉄幹の力量」
松平盟子(歌人)
Ⅲ 16:40 ~17:00
【ブックレビュー】『村に火をつけ、白痴になれ―伊藤野枝伝』を読む
大沢優子(歌人) 古川玲子(明星研究会)
Ⅳ 17:05 ~17:30
【演劇レビュー】「ブルーストッキングの女たち」を語る
齋藤理恵子(劇団青年座演出家)
司会:前田宏
*終了後、休憩をはさみ17:40からオンライン懇親会を予定しています
詳細は後日お知らせします
*オンラインによる明星研究会の初イベントです
*ネット環境が整い、Zoomを利用できる方は遠慮なくお申し込みください
●●ちょっと詳しいお知らせ●●
■1
1900年4月、詩人・与謝野鉄幹は念願の文芸紙「明星」を創刊しました。
9月に雑誌に移行するまでの月刊新聞タブロイド版でしたが、鳳志よう
(のちの与謝野晶子)や山川登美子ら才能豊かな女性歌人が参加し、文芸界に
新鮮な息吹をもたらしました。
創刊からの半年間で存在感を示した「明星」。
自由を謳い、文芸至上の理想を追い、恋愛に近代の意味を見出した鉄幹。
「明星」主宰者にして編集者でもあった鉄幹の抜群のセンスと戦略について
松平盟子が語ります。
■2
今回はオンライン特別企画として、ブックレビューと演劇レビューの2つの
コーナーを設けました。
【ブックレビュー】
『村に火をつけ、白痴になれ―伊藤野枝伝』(栗原康著、岩波現代文庫)を
対象にします。
九州での不本意な結婚を解消し、創刊間もない女性だけの雑誌「青鞜」に
手紙を送り、平塚らいてうから上京を促されるや迷わず飛び出した伊藤野枝。
結婚制度や社会通念を習俗打破として打っちゃった野枝のアナーキーな人生と
キレッキレの評論について、大沢優子と古川玲子が対論します。
事前に本書をお読みいただけましたら、いっそうお楽しみいただけることでしょう。
【演劇レビュー】
今秋、東京芸術劇場で上演された劇団青年座「ブルーストッキングの女たち」。
関係者をお招きしてお話をうかがう予定です。
脚本は著名な劇作家・宮本研。
伊藤野枝を中心に描いた本作品には、平塚らいてう、神近市子、松井須磨子、
島村抱月、辻潤、大杉栄ら大正時代を疾走した桁外れの人々が登場します。
きらめく個性の持ち主たちは、舞台上でどう演じられ、その魅力を発揮して
くれたでしょうか。
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